2010年11月16日

山清路

 生坂村にある山清路
 聖山高原県立自然公園に属し県内では木曽の寝覚ノ床と並ぶ名勝地
 かつては谷が深く川幅が狭いところに麻績川・金熊川が合流し
 大変流れが激しく水運の難所だったらしいのですが
 今は下流にダムが完成したことで水位が上昇し流れが穏やかデス。。
山清路
 新山清路橋

 一説によると地質学的遠い昔
 松本平を満たしていた湖は水位を上昇させ
 今の明科辺りまでを湖底に沈めるまでになったんだそうデス。。
 その後も水かさを増し続けた湖水は
 やがて長野方面の高地に溢れ出したのですが
 堅い岩盤に阻まれ簡単に水路を開けることができませんデシタ。。
 それでも気の遠くなる程の年月をかけ
 弱い所を見つけては浸食を繰り返し先に進んで行きました。。
 なので流れは直線的にならず蛇行の連続となった訳デス。。
 そして遂に善光寺平に流れ出て水路が開通したんだとか。。
 この説の真偽はともかく太古の壮大なドラマを感じさせてくれマス。。
 この時誕生した流れが日本一の大河「信濃川」の支流 今の犀川☆ 
 一度水路が開くと堅い岩盤の浸食にも加速度がついて
 流量もどんどん増大していったので湖の水位は低下していって
 松本平が湖底から姿を現したということなんデス
 が・・・湖は未だ消滅していないんだとか。。。
 松本盆地には現在も北アルプスを始めとする周囲の山々から
 雨水や雪解け水が伏流水という形で集まってきていて
 今でも地下には湖が存在している。。
 言い換えれば松本平は湖に浮いているなんて言われています。。 
 確かに松本は市の中心部でも湧水が多いことで知られていマスっっ
 
山清路
 金戸山(かなとこやま)

山清路
 犀川が長い年月をかけ削り上げた芸術作品が山清路
 古来から川の流れは竜に例えられ
 大町市に伝わる民話『犀竜と泉小太郎』
 (アニメ日本昔話で有名になった童話『龍の子太郎』のモデル)
 によると、泉子太郎と母竜が山清路で犀川をふさいでいた岩を破り
 かつて湖の底にあった松本盆地の大地を露出させたというストーリー
 地質学も存在しなかった昔に作られた民話と現代科学が解き明かした
 犀川形成のプロセスが酷似している点が大変興味深いデス。。
 このような事例に「富士山と八ヶ岳の背比べ」がありマス。。
 研究によると物語同様 八ヶ岳は山体上部が水蒸気爆発で吹き飛ぶ前は
 どうやら富士山よりも標高の高い大火山であったらしいのデスっ
 背が低いことに腹を立てた富士山に蹴られたのでは無く
 実際は自爆したのですが・・・この合致点 ミステリアスですよネ
山清路
 風もなく鏡のように磨かれた水面に紅葉が映り込んでとても神秘的でした。。
山清路
 まさに芸術の秋にふさわしい景色デス☆
山清路
 空が狭い渓谷では直ぐに陽が陰ってしまって彩度も低下
 美しくも儚い 自然が織りなす付かぬ間のショータイムでした。。


タグ :山清路


Posted by ビーグル at 18:11│Comments(0)
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